出版業界がAIを取り入れられるのか?

AI 

いよいよ,出版業界にもAIが登場!


この動きはとてもいいことだと思う。
今まで経験則でやっていったことの裏付けができるわけで,いろいろな意味で無駄が減る。

営業サイドも編集サイドもきちんとマーケティングデータを読み込める人間じゃないともはやいけなくなるわけだ。
(ここでまずつまづきそうな気がする。この業界はデータ云々を毛嫌いする人種が多いので...)

このAIで分析するということ自体は素晴らしいと思うのだけれど,懸念としてはさらに出版業界の2極化が進むということだ。
このAIを開発をしているのは,印刷会社として日本で1番規模の大きい,大日本印刷だ。
大日本印刷が相手にする出版社というのは,大手出版社しかない。

しかし,出版社の多くは中小規模だ。

この中小出版社までAIの仕組みが届くのだろうか?
中小出版社はそもそも書店のPOSデータ(例えば紀伊国屋のデータベースなど)さえもっていないほうが多いはずだ。なぜなら,有料だから。

AIを導入できた出版社はどんどん効率化をはかり,利益率が上がる。
導入できない出版社は相変わらず機会損失をし,利益率は上がらないまま...

大手と中小で差が開く一方だ。
街の本屋がどんどん消えてなくなっている現象が,出版社にも数年内に起こりそう(すでに起きているかもしれないけれど)。

印刷会社も中小がたくさんある。中小出版社には中小印刷会社が参入している。
中小出版社が消えれば,中小印刷会社も消えてしまいそう...
業界全体がシュリンクしないのだろうか?

もう一つの懸念。
大日本印刷としては,出版社にいろいろ提案をして,事業拡大を狙っている。
がしかし,出版社というのは非常に保守的である。

今までの歴史から考えると,出版社は自分たちが印刷会社に仕事を与えている,顧客というスタンスである。
言ってみれば上から目線。
不必要なプライドがある。

そこで印刷会社からの新しい提案をどこまで受け入れられるのか。
世界全体から見て,日本の出版業界自体が時代から取り残されてしまう可能性もある。

せっかくAIのいい話のはずなのに,いいことが書けないのが哀しい。
もっと前向きに考えられるよう方向転換しないといけないですね。

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Author:Yuko Tsunoda
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